Kobe Art Marché 2023

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高久梓

もぬけ
岩絵具、金箔 / 木製パネル、雲肌麻紙 / 45.5 x 38 x 2.7 / 2021

Statement

近年は「日常でふと抱える薄暗い感情を美しく昇華させる」ことをコンセプトに日本画を制作しています。
ネガティブな感情は言葉には出し辛く、心に留め続けるには苦しいものだと思います。それを受け止め、正解を定めずただ寄り添ってくれるものが人それぞれにあると思いますが、私の場合は絵画制作です。
絵は、制作者も鑑賞者も自分自身との対話のきっかけになるものだと思っています。忌避されがちな感情がテーマであってもふと触れたくなる、知りたくなる様な質感表現やモチーフ選びに気を配り、観た人に深く対話を楽しんでもらえる様な作品づくりを目指しています。

また、近年では日本画画材だけではなく螺鈿の素材や技法も取り入れて制作しています。自然が作り出した独特の質感や色彩を持つ貝を画面に加えることで、複雑な感情の揺らぎが今までより伝わるように心がけています。

Profile

東京都生まれ。2018年女子美術大学美術学科日本画専攻修了。当店のほか一兎庵(東京)にて個展。グループ展は当店のほか、柴田悦子画廊(東京)、ぎゃらりい秋華堂(東京)、一兎庵(東京)、新宿伊勢丹(東京)、上野松坂屋(東京)など。2022年「神戸アートマルシェ」初出品。2023年「気鋭の美人画家-池永康晟に挑む新時代の旗手たち-」新宿伊勢丹(東京)。2018年、卒業制作研究室特別賞。2021年、第21回佐藤太晴作品公募展入選。2021年『美人画づくし参』(芸術新聞社)掲載。