大谷陽一郎



ki/u #23
ミクストメディア、キャンバス / 100×80×3cm / 2023
ki/u #17
ミクストメディア、キャンバス / 100×80×3cm / 2023
ki/u #21
ミクストメディア、キャンバス / 73×53×2cm / 2023
Statement
私は従来の文字組みでは得られない文字の繋がりを探求するため、漢字を用いた視覚詩を制作する。一般的に文字を扱う場合、統語構造に従い順序的に文字を配列することで文の流れを定める。一方、視覚詩では習慣的な文字列から文字を解放し、二次元空間のなかで視覚的に文字を配する。文字列の方向性は曖昧になり、空間のなかで個々の文字、語句は独立する傾向を強めると同時に多方向的、多焦点的に結びついていく。結果、文字がもつ形態、音節、意味の要素が相互的に作用し合い、従来の文字列とは異なる文脈が立ち現れる。アーネスト・フェノロサが漢字を「思想絵画(thought-picture)」と呼んだように、長い歴史なかで文字体系を合理化せず複雑化させてきた漢字には、自然や人の姿、ものや情感が形に含まれている。大量に複製するために整えられた活字としての漢字も、その悠久の流れのなかにあるといえる。活字を配置して漢字を多方向的、多焦点的に繋げ、漢字同士が共鳴する場を生み出すことを目指している。
Profile
経歴
1990
大阪府生まれ
2018
東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了
2018-2019
清華大学(北京)交換留学
2018-
東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程
主な展覧会
2022
RAYS from the FUTURE(StART Art Fair、the Seouliteum、ソウル)
2022
PRIVATE HOUSE 生きられた家(練馬の日本家屋、東京)
2021
未来可期的日本新鋭藝術家們(上海梅龍鎮伊勢丹、上海)
2021
孤帆の遠影(MONTBLANC銀座本店、東京)
2021
ミライノシブヤウィーク(渋谷西武、東京)
2020
DenchuLab.2019(旧平櫛田中邸アトリエ, 東京)
2018
BAY ART(MixC Shenzhen Bay、深セン)
2018
crossword(代官山T-SITE、 東京)
2017
みなとメディアミュージアム(百華蔵、茨城)
2017
IAG AWARD EXHIBITION(東京芸術劇場ギャラリー、東京)
賞
2022
野村美術賞
2020
NONIO ART WAVE AWARD グラフィック部門 グランプリ
2019 DenchuLab.2019 採択
2018
サロン・ド・プランタン賞
2017
IAG AWARDS IAG奨励賞
パブリックアート・コレクション
東京藝術大学大学美術館
MixC Shenzhen Bay
出版
2021
かんじるえ(福音館書店)
2017
雨 大谷陽一郎作品集(リトルモア)